地元発 オリジナルアイテムにパパの愛情がキラリ【㈲平出精工】

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 子育て世代や孫を持つ世代の間で、認知度をじわじわと上げている小牧発のユニークなアイテムがあります。その誕生秘話を聞きたくて、製造元の「平出精工」を訪ねました。

 出迎えてくれたのは「平出精工」の平出高浩さん。父で社長の治彦さんと、共に営む二代目です。商工会議所青年部のメンバーとして、さまざまなイベントで活躍。よさこいチーム「あさぎ」では旗振りを担い、車のチューニングでは趣味の域を出るほどの腕前と、多方面にアクティブな毎日を過ごします。端正な顔立ちにちょんまげ風のヘアスタイルが印象的。その風貌に圧倒されながら、取材スタートです。

ヒントは生活の中に

 まず話題のアイテム「三輪車のナンバープレート」を見せてもらいました。素材はアクリル。刻印されるのは、名前と誕生日など好みの4ケタの数字、二十数種類の中から選べるキャラクターイラスト。かわいらしい書体で、子どもらしさ溢れる仕上りです。
 聞けばプレートの生みの親だという平出さん。2児のパパだそうです。公園で遊んでいる時、自分の子と友達の三輪車がたまたま同種同色で、字もまだ読めず、見分けがつかないでいたので、当時、会社で導入したてのレーザー加工機で、ナンバープレートを模した名札を作ってみたというのが、誕生のきっかけ。車好きのパパならではのひらめき商品です。

取材に応える平出精工の二代目・平出高浩さん。 話しぶりから温かな人柄を感じました。

取材に応える平出精工の二代目・平出高浩さん。 話しぶりから温かな人柄を感じました。


電極の性質を利用して、金型に非常に精密な加工を施すというのが平出さんの本業。工場内には機械がいくつもあります

電極の性質を利用して、金型に非常に精密な加工を施すというのが平出さんの本業。工場内には機械がいくつもあります

商品も我が子 

 人づての依頼に始まり、口コミで評判が広がり商品化。過去には産業フェスタでのデモンストレーションもしました。子どもの誕生・命名の記念に作れば、ベビーカーに始まり、三輪車、自転車、個室を持つようになればルームプレートとして長く使うこともできます。三輪車や初めての自転車は、成長の大切な思い出の品ですが、保管している人は少ないでしょう。ナンバープレートなら、外してとっておけます。こんな愛情たっぷりのパパのひらめき商品が、みんなのメモリアル商品へと成長しました。
 しかしあくまでも本業は自動車部品の金型の放電加工業。「人気が出るのはうれしい事だけど、本業は後回しにできませんからね」と複雑な胸の内を明かす一方、「これからもありそうでない物を探し求めます」と、「小牧の工業」を支える職人の一人として、企業人として日々汗を流します。

編集後記
   サンプルで作ってくれた私のプレート。トートバッグに下げてみた。お気に入りのマスコットを下げるのもいいけど、いくつになっても自分の名前入りは嬉しい。プレミア感が味わえます。

デザイン画はパソコンで。レーザー加工機にセットしたら待つこと10分。私のプレート出来上がり
外観

今回の取材先
Jamz Laser(ジャムズレーザー) ㈲平出精工
住所:小牧市舟津860‐1
電話番号:77‐3912
HP:http://www.jamzlaser.jp/pc/index.html