メナード美術館の魅力を再確認しよう!
敷地内に足を踏み入れた途端、全身が優美な雰囲気に包まれる——–。今回の特集は、小牧市民であれば一度は訪れたことがあろう「メナード美術館」だ。メナード美術館は、メナード化粧品の創業者、野々川大介・美寿子夫妻が中心になって集めた美術作品を展示している。野々川夫妻の出身地ということで小牧市に開館したそうだ。コレクションは近代・現代美術を主体にマネ、ゴッホ、ピカソ、シャガール、横山大観、岸田劉生などの絵画や彫刻・工芸品など約1,400点にのぼる。作品の質が高く、これまでにゴッホ美術館、メトロポリタン美術館など海外の有名な美術館へも貸出をしている。また、「ここにこんな名画があったなんて!」と驚く来館者も多いと言う。メナード美術館では定期的に独自の展覧会を行っている。「美術館に抵抗がある方にも、テーマを設けて、さまざまな切り口から作品を楽しめるよう工夫している」と言う通り、堅苦しすぎず魅力的な展覧会が多い。今回は今後行う予定の展覧会をフィーチャーしてみよう。
-見たい!日本画(3月12日~5月6日)
日本画といっても描く対象、描き方、道具、時代背景によって表現方法は変わっている。[見たい!日本画]では、横山大観、上村松園らに始まり、田渕俊夫、宮廽正明といった近代から現代の巨匠が一同に見られるため、流れや変化を追って行くことが出来る。派手さはないが日本人ならではの繊細な描写は、趣に共感を持ち、心に寄り添うような感覚を受ける。同時に行われている[鳥さんと]という企画もおすすめだ。展覧会に登場する髙山辰雄の作品[鳥と]の右側に続く情景を想像して描く、というものだそうだ。想像力を掻き立てられ、作品の魅力を更に引き出す素晴らしいアイディアだ。
-みどり図鑑展(5月13日~7月12日)
[みどり]にまつわる事柄を《森へのあこがれ》《植物を愛でる》《絵画のなかの緑色の効果》の3つの視点から紹介する展覧会だ。初夏の香り漂うこの季節には実に調度良い。[みどり図鑑展]を皮切りに、学芸員による市民四季の森ツアー、みどり写真鑑など、関連イベントが多数開催される。展覧会だけでなくイベントに参加して、[みどり]を存分に体感して欲しい。[みどり図鑑展]は、小牧市観光協会、メナード美術館、小牧市が協力して行うプロジェクト事業[TSUNAGART(つながると)]の取り組みのひとつとなる。([TSUNAGART(つながると)]に関してはまた別の機会にご紹介しよう。)
-鈴木五郎展(7月24日~9月23日)
豊田市内の工房で作品を生み出している陶芸家[鈴木五郎]氏。彼の力強く独創的な作品を一同に集めた展覧会だ。本展覧会のために制作された新作も初公開される。本展でも[TSUNAGART(つながると)]に連動させたイベントを開催予定。多彩な陶芸作品と触れ合える希少な機会だ。
http://museum.menard.co.jp/
住所:〒485-0041 愛知県小牧市小牧五丁目250
開館時間:午前10時~午後5時(最終入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日 (祝休日の場合は直後の平日)、展示替等による臨時休館、年末~1/1