小牧で豆腐の製造業を営む「美濃屋商店」は、東京で修行をした初代(現社長の祖父)が、昭和5年に開いた豆腐店です。祖父、父から自身へと引き継ぎ、三代目となる古田展大さん64歳。高校を卒業すると同時に家業に就き46年。
豆腐作りのプロが言います。「豆腐の出来栄えを左右すると言われているのが、豆のふやかし具合だ」と。展大さんが長年培った目で、気温や湿度などをチェックし、ふやかし具合を見極めます。常に最良の商品を提供するために細心の注意を払います。
今では、展大さんの息子謙太郎さんも四代目として、共に店を切り盛りし、その千里眼と技術の継承を約束しています。
小牧の豆腐
製造している商品は、豆腐、厚揚げ、ガンモなど全18種類。原材料の1つ国産大豆は、その味の濃さから、愛知産「ふくゆたか」しか使わないそうです。
豆腐製造に欠かせない水は、製造過程で使用する水はもちろん、パッケージされる際の水も全て、美濃屋商店敷地内の井戸水を使うそうです。
私たちが住むこの地域の水はおいしいと、よく言われます。愛知産の大豆と小牧の水を使って作られた豆腐なんだと思うと、安心感と愛着が湧いてきませんか。
豆腐を介して触れ合いたい
現在は小牧や近隣市町の学校給食への納品を一手に引き受ける他、ショッピングセンターへの納品など卸し業中心の商いですが、原点である「町の豆腐屋さん」の顔も、決して忘れていません。
製造工場の一角に直売所を設けています。小売りで扱う品物は、全て国産大豆を原材料にした物だそうです。タイミングが合えば、購入と同時におからをもらうこともできるとか。近所の住民には言わずと知れた豆腐屋さんなのです。
セントラル製麺で毎月第2土曜日に開催される青空市には、四代目と顔を揃えて必ず出店します。対面販売は楽しいと話します。
春、オススメの豆腐
この季節、味わいたい豆腐メニューといえば、田楽。田楽用の豆腐も製造しています。1丁で40串は余裕にとれるそうです。電話予約して、今年は我が家の甘味噌でおウチ田楽を楽しんでみては?
豆腐に大豆そのものの風味を求めるなら奴で。食卓に一品、冷たいものがあってもいい季節になりました。小牧生まれの真面目な豆腐を皆さんも是非。
※写真はくうちゃんの自宅で作った田楽です。
今回の取材先
豆腐油揚製造卸 合資会社美濃屋商店
住所:新町三丁目466番地
電話番号:76-2434
営業時間 :9:00~17:30
定休日:日曜・水曜