築60年の民家に集う ~まちの縁側おおくさの家~

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 メーン道路を少し入ったところに佇む古民家。古きを温め、新しきを取り入れた何とも趣のある雰囲気が魅力的です。玄関を開けると、中から楽しそうな声が聞こえました。

 おおくさの家を運営するのは「10人村」というNPO法人です。10人村は、市内の児童館などの指定管理者として新しいスタイルのコミュニティを創り出してきました。
 1年前に「児童館ではできないこと」を実現するために築60年の古民家を借りて、地域や年代を超えた交流の場=おおくさの家を開設しました。 

畳文化のあたたかさ

 取材で訪れた時に、玄関から聞こえた楽しそうな声の主は、ここで開かれていたペーパークラフト講座に参加していた人。昔ながらの田の字の座敷で座卓を囲んで、話しながら、笑いながら制作しています。この温かさや優しい雰囲気は、たたみ文化独自のものだと思わずにはいられません。
 おおくさの家では、英語講座や料理教室が開かれています。他にも「おおくさの家」の思いに賛同するサポーターの人たちが主催する「おひなまつり」や「七夕まつり」などのイベントも人気です。

みんなの居心地の良い場所に

 毎週木曜日午前10時から正午までは、コミュニティカフェとして地域の人に開放しています。
 気軽に来て、気軽に帰れる場所、老若男女が集ったり、関わったり、出会ったりできる場所、情報を交換したり、お互いを高めあったり、元気になれる場所でありたいとスタッフは語ります。ぜひ一度、出掛けてみてください。建物を見るだけでも懐かしく心癒やされるはずですから。

レトロな雰囲気とお洒落なスポットライトが 風情をかもし出していますよ

レトロな雰囲気とお洒落なスポットライトが
風情をかもし出していますよ


 のんびりと時間が過ごせるのも畳のおかげ!

 のんびりと時間が過ごせるのも畳のおかげ!

おおくさの家だからできます

 台所から延びる渡り廊下は蔵につながります。時代劇に出てくるような鍵を開けると、蔵の中はスポットライトがお洒落に輝き、壁土もきれいにコーティングされ、レトロな風情たっぷり。エアコン完備なので、ギャラリーとしてもミニコンサートとしてもばっちりです。個人の作品展を開いた人もいるそうです。
 現在、おおくさの家では、利用者を募っています。料金は蔵のギャラリーで1週間1万2千円、座敷なら3時間2千円です。
※お問い合せは、カフェ菩提樹
 (☎47・0268)または、info@o-kusa.orgまで。

編集後記
 古くてちょっと使い勝手の悪かった自宅を建て直しました。機能的な家は建ちましたが、畳のもつぬくもりが足りません。太い柱も梁もなくなりました。今となってはおそいのですが、日本人に合うのは畳です。 正座の生活はちょっとつらいけど。もったいないことしちゃったな。

今回の取材先
おおくさの家
住所:小牧市大草1358
利用時間:午前9時~午後6時
HP:http://www.o-kusa.org/